様々な魔術師の書き記した手記を照らし合わせると、メルが誘う《理想郷》とはかねがね以下の条件を満たしたものである。
・音はなく、風と草花の香りだけが漂う。
・昼も夜もなく、時間の概念が存在しない。
・気候の変化はなく、常にまどろむほどの温かさで満たされている。
・あらゆるものが黄金色の光を纏っている。
・精神が溶け込み、世界と一体化できる場所。
かつてメルによって理想郷に誘われたと言われているエルフの血筋が、現在もイングランドのスタッフォードシャーに存在する。
一族の庭園にある記念石碑にはメルの存在する理想郷へ至る鍵が書かれているといわれているが、詳細は不明。現在では解読不能の文字で書かれている。
わずかに解読できた部分から聖杯の一部が発見されており、現在は
大貌博物館にて展示されている
*1。