蒸気と魔法の貌国浪漫シェアワールド、SteamMagiaProject/本企画は、西京Projectグループが共有する世界観の1つとして企画された、シェアワールドです。

魔女術(ウィッチクラフト)とは

魔女術(ウィッチクラフト)とは、いわゆる魔女と呼ばれる者たちの使用する魔術体系である。
魔術起動の儀式として『必ず清められた結界のある工房で、自らの手で製作を行う』というのが特徴であり、製作を通してその物品に『念を込める』ことが魔術を起動させる仕組みになっている。

魔女たちには物品に込められた『念』に重きを置く文化が存在し、『心を込めて作る』こと加護や呪いが強固となる、というのが魔女術である。

魔術を込めた物品を製作する、という点で魔法薬学に類似するところが多いが、魔女術は薬だけにとどまらず、装飾品や道具など、魔女術によって付加される魔術は様々な物品に適用される。

魔女たちのコミュニティは非常に狭く、古来より『大魔女の血を引く、いわゆる種族が魔女と呼ばれる者たち』もしくは『魔女に才能を見出され弟子となった者たち』のみに魔女術は受け継がれているのである。

ちなみに、魔女、と呼称されるが女性の使い手しか居ないという訳ではない。歴史に名を連ねる使い手に女性の名が多いことや、魔女術の開祖が女性であったことから使い手を魔女、魔術体系を魔女術と呼称することになった説が有力である。

魔女術の基礎知識

先程も述べたように、魔女術は『製作者の念』が重要である。
そのため、使用者には体調管理・精神的な安定など物理的・精神的健全さが要求される。

体調不良は精神の不調を生み、精神が不安定な状態で魔女術を使うことは、予期せぬ効果の発生やそもそも術の失敗などの不都合を生む。そのため術者の育成時には真っ先に物理的・精神的健全さを保つことが魔女術の基礎なのであるということを規則正しい生活への矯正をもって教えるのである。

また、魔女術においてはエレメント(四大属性)の考え方が非常に重視されており、『込めたい念』の種類に応じてエレメントの配分を調節することによって、違う材料でも同じ効果を得ることができる。これは裏を返すと緻密なエレメント配分の管理がなされなければ、望んだ効果を得ることができない、という魔女術の繊細さを表している。

魔女術の禁忌

魔女術にももちろん禁止事項は存在する。それらを禁忌や魔女の心得をまとめたものが『魔女規定』である。
先に述べた『不安定な状態における魔女術の行使』は真っ先に魔女たちに叩き込まれる禁忌である。
それ以外の禁忌事項は特に"他者を呪うための魔女術の行使"についての項目が多く、例えば『呪いを込めた物品で不特定多数の他者に無差別な被害を及ぼすこと』などがあげられる。
これは昔、魔女の作成した物品によりとある市場が壊滅させられかけた事件を発端として魔術協会との協議の上作られた禁忌である。

魔女規定における禁忌の一例 


『心身が不安定な状態における魔女術の行使は許されない。魔女たるもの、健康管理に細心の注意を払いなさい』(魔女規定第1条より抜粋)

『不特定多数の他者に無差別な被害を及ぼすことを目的に呪いを込めた物品を作成すること、及びそういった物品を故意に流通させてはならない』(魔女規定第4条より抜粋)


黒魔術

先程、『不安定な状態における魔女術の行使』が禁忌であると述べたが、もちろんその禁忌を犯して魔女術を行使する不届きな者も存在する。
彼女ら(魔女術の使用者であるので便宜的に彼女らとしておく)の使用する術は魔女術との差別化を込めて黒魔術と呼ばれる。
黒魔術は他者を呪うことに重きを置いており、異常に負に傾いた心身から生み出される呪いは強大なものとなる。

そのため黒魔術を使う魔女は監視・もしくは排除対象となりかねないが、ここに黒魔術に関する記述が存在することで察するだろうが、魔女協会の目を掻い潜って黒魔術を生業としている者も存在するのである。彼女らはそもそも禁忌の1条に抵触している自覚や魔女協会への反発などから、魔女協会で定められた禁忌を無視し、他者の命に指がかかるほどの呪いを行使することに抵抗がない者が多数である。
規則に縛られた正規の魔女術の術師より、黒魔術の使い手に需要があるのは皮肉にも当然のことであるのだ。

しかし、呪いのために不安定な心身で製作を行うことは術者の負担にもなる。黒魔術の使い手はあまり長生きはできないだろう、というのが魔女協会の見解である。

魔女協会について

魔女協会とは
魔女協会とは、正しく善き魔女たちによる魔女を管理し守るための団体である。
魔女術を学び、資格を得たものは晴れて魔女として魔女協会に登録される。
魔女協会に籍の無い者の魔女術の使用があるかや禁忌に抵触する魔女が居ないかなど、魔女の監視をするとともに、登録済みの魔女への仕事の斡旋等を行い、魔女たちが社会に溶け込み、『善き女性薬学者』となれるよう手助けを行う。

『善き女性薬学者』とは、魔女協会の設立の手助けをした中世アルン領主が、当時恐れられ不当に弾圧されていた魔女達への歩み寄りを領民に訴える演説の中で彼女らを指して言った言葉である。

歴史
中世ブリテンにおけるローランドでは黒魔術に傾倒した魔女による様々な被害があり、まだ魔女協会等の魔女を管理する機関が存在しなかった魔女たちは黒魔術の使用のあるなしにかかわらず弾圧されていた。
当時のアルン領主(以下アルン公とする)が魔女弾圧から善き女性薬学者(アルン公は魔女という呼称を使わず、彼女らをこう呼んでいた)を守った事にもある通り、親魔女派であったアルン公は『正しき魔女の在り方を後世に伝え、魔女による魔女の相互管理』を推し進めることで魔女同士の自浄作用を生むとともに魔女界を統率されたものにすることで民衆の魔女への畏怖を取り除こうと働きかけていた。
それにより生まれた魔女協会とアルン公の支援など、様々な要因によって、今日まで魔女術が細々とながらも伝承されてきているのである。

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